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  • 2007.01.31 Wednesday
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Ozawa-Ken

「これ、誕生日プレゼント」
彼女は無造作に1枚のCD-Rを差し出した。
「気に入ってくれるかしら」
ドアごしにそう言い残して、振り向きざま去って行った彼女の後ろ姿が見えなくなってから、プレゼントと呼ぶにはあまりに無機質なその円盤をトレイの上にそっと置いてみた。

Ozawa-Ken

その格闘系タイピング強化ソフトを彼女がなぜ誕生日プレゼントに選んだのかは今もわからない。
ただmiだけが唯一の友達だった自分にとって、Kenの登場は日常生活を大きく変える存在となった。
それから来る日も来る日もHIRATAと戦い、NARUKAWAと戦い、HARADAと戦い、YAMAUCHIと戦い、TSUKIEと戦った。
そして彼らは自分に対し、一様に核心的な事実を突きつけてきた。

タイピングがなってない。

思い返してみれば、小さな頃から自分は「基礎」が大嫌いだった。
水泳にしても、算数にしても、野球にしても、セックスにしても、基礎の反復ほどつまらないものはなかったからだ。
思春期を過ぎた頃、自分の生き方はどこかしら人と違うことに気づきはじめた。
それが負の方向へ向かいそうになった時、自分自身にこう言い聞かせていた。

「どんな優れたソフトにだってバグはある」

そして今、それが大きな間違いであることに気づいた。
今まで自分が抱えてきたすべての問題はバグなんかじゃなかった。
バグという高尚な領域にはほど遠い、単純なケアレスミスだったのだ、と。

彼女は自分にそのことを気づかせたかったのかもしれない。
あれから3ヶ月、特訓の成果が実り、ようやくTSUKIEに勝てるまでに成長した。
彼女のプレゼントが無料でダウンロードできることを知ったのもその頃だ。

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